水稲資材 畑資材

あぜ板シートの種類・使い方・設置方法!水田から家庭菜園まで活用法

※この記事はプロモーションを含みます。また「Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。」

「水田から水が漏れて困っている」

「畦の雑草管理が毎年大変…」

「モグラやザリガニに畦を荒らされた」

そんな悩みを抱える農家の方や家庭菜園をやっておられる方は多いと思います。私も資材屋をしていたときはそんな相談や、メーカーの方からの農家の方のお話を聞いていました。

実は、あぜ板シート(あぜ波板)をちゃんと選んで、正しく設置するだけで、

  • 水漏れが止まれば除草剤の効果が上がる
  • 害獣の被害も激減
  • 畦の草刈り作業も大幅に楽に

こんなにも効果が得られます。

この記事では、長年農業資材を扱う資材屋で働いていた管理人が、お客さんから聞いたりメーカーから聞いた話などを踏まえて、あぜ板シートの種類・様々な使い方・設置の仕方をわかりやすく解説していきます。

あぜ板シートは水田・家庭菜園にも使える万能農業資材

あぜ板シートとは、農地の畦(あぜ・土手)を保護するために土中に埋め込む板状の資材のことです。主に平らなものと並状のものがあり、

「畦に差し込むだけで、水漏れ・害獣・雑草・土砂流出を同時に防いでくれる万能資材」

といっても過言ではないんです。水田での漏水防止はもちろん、モグラやアメリカザリガニの侵入阻止、雑草の抑制、さらには家庭菜園のレイズドベッドや堆肥枠にも活用できます。用途としては

あぜ板シートの用途

  • 水田の漏水防止(最もポピュラーな使い方)
  • モグラ・アメリカザリガニなど害獣侵入防止
  • 畦からの雑草抑制
  • 家庭菜園のレイズドベッド(高床式花壇)
  • 堆肥枠・コンポスト枠の作成
  • ビオトープとして池の縁取り
  • 法面の簡単ステップ(土留で階段を作る)

として使われます。

次はあぜ板シートの効果について詳しくお話ししていきます。

あぜ板シートがないと起きる4つの深刻な問題

まずはあぜ板の効果がわかるように、使わないとどんな問題が起こるか見てみると

4つの悪影響

  • 水田の収量低下とコストも余計にかかる
  • 害獣などの被害が起こりやすい
  • 雑草対策が大変に
  • 土砂が流出することでの田んぼ変形と環境汚染

等が挙げられます。詳しくお話ししていきます。

問題① 水田の漏水による収量低下・農薬コストの増大

畦から水が漏れると、もちろん田んぼの水位が下がっていきます。それによって

  • 除草剤が水と一緒に流れ出て効果が激減
  • 地温・水温が下がり、稲の生育が遅れる
  • 追加の農薬・肥料が必要になりコストがかかる

という問題が出てきてしまいます。こちらは田んぼで作業を行っている方ならわかっていただけると思います。

問題② モグラ・ネズミ・アメリカザリガニによる畦の崩壊

近年、アメリカザリガニによる畦への穴あけ被害がかなり寄せられています。モグラやネズミの害もあわせると、毎年同じ箇所を補修し続けるという農家も少なくありません。

穴が開けられると何が起こるかというと上の漏水が起こり、ひどい場合は一晩で田んぼの水がほとんど抜けてしまうといったこともあります。その結果問題①と同じ問題が起きてしまいます。

家庭菜園で簡単な根止めにも使われるあぜ板シートは、害獣の穴開け防止にも役立つというわけです。

問題③ 畦からの雑草繁茂による管理コスト増大

畦に雑草が繁茂すると、草刈り作業が年に何度も必要になります。特に水田の畦は刈りにくい形状のため、体への負担も大きくなります。

ですがあぜ板シートを張ることで、

  • 雑草の根止め
  • 日光の遮断で雑草が生えにくくなる

といった効果が期待できます。

その結果草が生えなくなれば、害虫も減少し、除草剤などの農薬を使う必要もなくなるため、管理が格段に楽になるということにつながります。

問題④ 土砂の流出による農地劣化と環境汚染

田んぼや畑を作るときは土壌を肥料や土壌改良材で作ってから作物を育てる方も多くいらっしゃいます。ただ畦畔は雨などで崩れて流出してしまいやすいものです。なのであぜ板シートなどで畔を補強しせっかく作った土壌の流出を防ぐことで安定した土壌で作物を育成できます。

また代かきや田植え時の濁水には窒素・リンなどの栄養成分や除草剤の成分含まれており、そのまま河川に流れ出ると生態系にも悪影響がでます。アユやヤマメなど周辺の生態系のためにも流出を防ぐ必要があります。

また水稲用除草剤の止水期間に漏水で水が流れ出て、気づかぬ間に水位が減り田んぼの土壌へ浸透し稲に甚大な薬害リスクもあります。

あぜ板シートの種類を徹底比較!選び方のポイント

あぜ板シートには形状・素材・サイズによってさまざまな種類があります。詳しく説明しますので、用途に合ったものを選びましょう。

形状による3つの種類

ここで3種類ある形状についてお話していきます。基本お好みで選んでも構いませんが、あえて上げるのであればという特徴を書いていきます。

① 波板タイプ(あぜ波板)

最もポピュラーなタイプです。波形の構造により、

  • 延長する際に隣の板との重なり部分がしっかり密着する
  • 重ね連結が簡単でズレにくい
  • 土圧に対して強度が高い

と言われていますが確かなデータはありません。でも波板部分を重ねて連結することでなんとなく理解はしやすいです。

水田の畦管理に使うなら、まずこのタイプを検討しましょう。

② 平板タイプ(あぜ平板)

平面状の板で、仕切りや直線的な土留めに適しています。家庭菜園に多く使われており、区画分けや花壇の縁取りにも使いやすい形状です。

  • 景観をスッキリ保ちたい場合

に選ばれることが多いです。

③ ジョイント式(連結タイプ)

板の両端がはめ込み式になっており、直線・曲線・円形など自由なレイアウトが可能です。

  • 土留
  • 堆肥枠
  • レイズドベッド

として使われることが多いです。特に枠を作り土を高く盛って作る「立ち上げ花壇・菜園」といわれるレイズドベッドや堆肥枠を作りたい場合は、このタイプが最も使いやすいです。

いままでみた経験上、波板形状のものが多く板厚も厚めです。

素材による違い

農業や家庭菜園で使うものという考えではほぼプラスチック製となります。

木製は今ではおそらく見ることはないと思いますが、木製の枠にあぜ板シートを内側に張ったレイズドベットを作っている方もいらっしゃいました。また土木工事の土留としての使われ方ですが金属製もあります。

素材メリットデメリット向いている用途
プラスチック製(再生ポリエチレン)軽量・耐水性・腐食しない厚みが薄いと紫外線劣化しやすい水田・畑・家庭菜園全般
木製自然な風合い・景観に馴染む腐朽・虫害・メンテナンスが必要家庭菜園・景観重視の用途
金属製(スチール・アルミ)非常に頑丈で長持ち高価・重量がある大規模農地・永続的な設置

現在の主流はプラスチック製(再生ポリエチレン)です。 軽量で耐水性に優れ、腐食しないためメンテナンスも楽です。

厚さ・高さの選び方

次に使用目的別の厚さや高さの選び方のポイントを説明していきます。

厚さ(耐久性の目安)のポイント

厚さ耐用年数の目安向いている用途
0.5mm1〜2年試し使い・短期利用
1.5〜2mm3〜5年一般的な水田管理
3mm以上7〜10年本格的な農地・草刈機が当たる場所
4.5mm10年以上恒久設置・大型農地

草刈機を使う畦には3mm以上の厚みを選ぶと、刃が当たっても破損しにくく安全です。次に高さです。

高さ(埋め込みを考慮した選び方)

使用別高さの選び方ポイント

  • 一般的な水田用:30〜40cm(そのうち2/3程度を埋め込む)
  • モグラ対策重視:埋め込み深さ30cm以上確保できる高さ
  • レイズドベッド用:50〜60cmの高さのものが使いやすい

ザリガニ対策では上にも10cmは出しておくことが大切と言われています。

あぜ板シートの正しい設置の仕方【手順とコツを解説】

次は施工の奉納です。正しく設置しないと、すぐに浮き上がったり水が漏れたりしますので手順とポイントをしっかり押さえましょう。

設置に必要な道具

  • スコップ(または専用の「畦波下穴開器」)
  • あぜ波押し込み器(または木片)
  • 固定ピン(止めピン)

設置手順

STEP1:事前準備

畦の草を刈り、設置場所の異物(石・根など)を除去します。トラクターで畦際を事前に耕しておくと、溝掘りが格段に楽になります。

STEP2:溝を掘る

スコップや専用工具を使い、埋め込み深さに合わせた溝を掘ります。波板タイプは波の方向を縦にして差し込むため、幅に余裕を持たせましょう。

STEP3:シートを配置する

溝にシート・板を差し込みます。シートタイプの場合は1〜2mの重なりを持たせることがポイントです。重なりが少ないと、そこから水が漏れる原因になります。

STEP4:垂直に固定する

あぜ波押し込み器や木片を当てて、板が垂直になるよう押し込みます。斜めに入ると水漏れや浮き上がりの原因になります。

STEP5:土を被せて踏み固める

板の両側に土を戻し、足でしっかり踏み固めます。特に根元部分は念入りに固めましょう。

STEP6:固定ピンで留める

仕上げに固定ピン(止めピン)を打ち込みます。このとき、ピンはシートの縁(キワ)に対して「平行」に打ち込むのが正しい方法です。平行に打つことで接触面積が増え、風による浮き上がりを効果的に防止できます。

あぜシート用固定ピン
created by Rinker
あぜ板押し込み器
created by Rinker

設置時の3つの注意点

① 埋め込み深さは板の2/3が目安

水田の漏水防止には、板全体の2/3程度を土中に埋め込むのが理想です。浅すぎると水圧で板が押し出されます。

② 板の上端は畦より出しすぎない

板の上端が畦より高く飛び出していると、草刈機の刃でシートを切断してしまうリスクがあります。地面とほぼ同じ高さか、わずかに出る程度に調整しましょう。

③ 隣の板との重なりをしっかり確保する

波板タイプは隣との重なり部分が密着しやすい構造ですが、接続部分が浅いと隙間から漏水します。1〜2山分の重なりを確保してください。

設置後のメンテナンスと長持ちさせるコツ

次にメンテナンスです。穴が空いたり切れたりした場合はすぐに交換しましょう。しっかりしたものを使わないと効果がありません。

定期点検のチェックポイント

  • 害獣による新たな穴や損傷がないか
  • 天候・凍結によるシートの浮き上がりがないか
  • 連結部分のズレや開きがないか

清掃と補修

表面に土や異物が付着したままにすると劣化が早まります。シーズン終了後は土を落として保管しましょう。小さな亀裂は補修材で対応可能ですが、大きな損傷は部分交換を行ってください。

シートの保管方法

  • 簡易タイプ(薄手):秋に回収して翌年まで保管
  • 高耐久タイプ(厚手):据え置きで10年以上使用可能

まとめ:あぜ板シートを正しく選んで設置すれば、農作業は劇的に楽になる

では、この記事のポイントを振り返っていきましょう。

ポイント

  • ✓ あぜ板シートは漏水防止・害獣対策・雑草抑制・土砂流出防止を同時に解決できる万能資材
  • ✓ 形状は「波板・平板・ジョイント式」の3種類。水田には波板が最適
  • ✓ 素材はプラスチック製が主流。草刈機を使う場所は厚み3mm以上を選ぶ
  • ✓ 使い方は水田管理だけでなく、レイズドベッド・堆肥枠・ビオトープにも活用できる
  • ✓ 設置は「深さ2/3・垂直・ピン平行打ち・重なり確保」の4点が重要

正しく選んで、正しく設置するだけで、毎年悩んでいた漏水・害獣・草刈り問題への対策となりますので、しっかりと記事を読んで正しい方法で使ってみてください。

-水稲資材, 畑資材